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大場代表
ISC留学net代表兼LHE取締役会長
大場 規之OBA, Noriyuki
毎月10日更新

父親力

私は、教育には学校教育と家庭教育、そして社会教育があると考えていますが、過去に大きな役割を担っていた学校教育と社会教育での“しつけ”の部分が、近年特に力をなくしてきていると感じています。

まず、学校でのしつけ的教育は、とかく教師によるパワハラ的なものや、差別、体罰などと混同されるなどして、教師側の委縮と言っても良いほどの状況で指導や教育をしない方向に動いています。これは、部活動などの課外活動でも同様です。

また、社会教育では、昔は“近所のおじさんに叱られる・怖い”などといった、様々な社会の目や人による子供への抑止的効果や教育効果が働いていたものが、犯罪の発生なども影響して、今では子供たちが第三者とのかかわりや接点すら持たない(持てない)傾向にあり、その教育的効果は殆ど無くなってきています。

そんな中、家庭教育はどうでしょうか?
高度成長時代には、父親は仕事、母は家庭と子供を守り育てる。という仕組みが当然のこととして定着し、何よりも、国としても政策や税制などがその環境を育ててきたという側面もありました。
しかし、高度成長が終わり、社会もますます複雑化する中で、前述のような学校教育と社会教育による“子供を教育する機能が低下している”というような状況の中においては、これまで同様の、母親任せの家庭教育では、“十分な子供への教育としつけ”に対応できなくなってきているのではないかと思うのです。

社会環境の複雑化による精神的な意味での子供への負荷が増し、不登校や陰湿ないじめの問題。犯罪の低年齢化や自殺の増加などを考えた時、それらが常に頭の片隅にちらつきながらの家庭教育は、とても複雑で、エネルギーのいる仕事です。
そんな今こそ、思春期の子供を持つ父親こそ、こうした母親たちに課せられた家庭教育の重荷を、少し負担する覚悟を持つべきだと思います。

このところ、育メンがもてはやされています。
結婚相手を選ぶ女性側の大切なファクターにもなっているようです。
この流れはとても良い事だと思いますが、その育メンさんには、覚悟を持って一生育メンを貫く覚悟を持ってもらいたいものだと思います。
なぜならば、10歳くらいまでは、まさに“子育て”的な作業で、それはそれで大変ですが、苦労しつつも男性でも場合によっては楽しみながらかかわっていけるものだからです。私も、当時はそんな言葉すらありませんでしたが、かなりの育メンでしたので(笑)、その大変さや楽しさを十分知っているつもりです。

それが、子供の思春期に差し掛かってくると、“大人になるうえでの教育としての接し方と要素”が子育てをするうえで大きなウェイトを占めきます。 それまでの、“子供の子育て” とは一線を画す内容になってきます。
それは、もちろん楽しめることかもしれませんが、それ以上に大きな責任と重荷と、場合によっては、体を張って子供を説得する必要すら出てきます。 その時にこそ必要なことが、“父性”です。社会的に許されない事は許さないときちんと教え続ける事。人としてすべきことすべきでない事を教え続ける事。
子どもから嫌われても、反抗されても、強い意志を持って貫く事。これが比較的父親に向いていると言ってよいでしょう。

学校での人間関係、勉強の問題、友人関係、異性関係など、母親と父親の役割分担はもちろん出てくるでしょうけれども、父親が関われるところは積極的にかかわる。関われるだけの信頼関係を子供や母親にも常に構築しておくことが大切です。

もちろん、シングルマザーとして頑張っておられる方、また、シングルマザーの環境で成長された方々の環境を問題視しているわけではありません。そうしたケースでは、お母様のご負担は本当に大きなものであり、それに立ち向かい、乗り越えられた方々には本当に敬意を表するところです。

子どもの教育に最後まで自覚と責任を持って関わる男性が増えることで、家庭教育が更に充実し、若者として、人としての強さとやさしさを持ち、社会的な協調性や積極性をもつ子供たちが増えてくるのではないかと思うのです。
私自身への戒めを含め、男性が教育に関わる事の大切さを最近つくづく感じています。

2015.7.10
大場規之