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大場代表
ISC留学net代表兼LHE取締役会長
大場 規之OBA, Noriyuki
毎月10日更新

オーストラリア学校視察を終えて

 

5月末から今日まで2週間のオーストラリア学校視察を終えて、今ホンコンでの飛行機の乗換え待ちです。
定期的にいろいろな国や地域の学校を回り、留学を検討される皆様に正確な情報をご提供する為に行っているのですが、今回も多くの学校で様々な情報を得て状況の確認をしてきました。

今回最も印象に残ったことをご紹介します。

ケアンズでのナンバーワンの私立学校の話です。
この学校は何がナンバーワンかと言うと、
・ 授業料の高さ(公立は無料、一般の教会系の3倍、留学生は更に2倍)
・ 子供の成長を最も期待できるとして地元で最も高い人気
・ 一流大学への進学実績
・ 海外転勤の親の子供達の就学先として最も高い人気
・ ケアンズ郊外の広大なキャンパスに整った学校施設
などなど、挙げればきりがないほどです。

こうした学校と言えども、最近は生徒の減少が続いており、人気に少し陰りが出ているとのこと。
特に、地元の学生達の減少傾向が続いているとか。
その理由は、授業料が3分の1である、他の一般の教会系私立学校が進学実績を伸ばすために努力をして、その成果が出てきていること。が一番だそうです。

どこの国でもどこの地域でも、できるだけ出費を抑えながら、学校教育としての一つのゴールである“良い大学”に進学させるために、親も子も、様々な取捨選択と努力をしている事に変わりはないのだということを改めて確認しました。そして、学校側はそうした厳しい親や子供の目にさらされながら競争の中に生きているのです。

そうした競争にさらされているこの学校が、“ウリ”にしているもの何でしょうか?
・ その高い授業料に見合うだけの、生徒一人一人の個性を伸ばし成長させる為の気配りや指導
・ それを支える質の高い教師陣や施設設備と歴史
このあたりは、どこの学校でも聞く話で、その“程度やレベル”が学校によって少しずつ違うという事です。
しかし、次のことはどこの学校でもできる事ではありません。
・ 3週間のサバイバルキャンプを筆頭とした学年ごとのアクティブキャンプ

3週間のサバイバルキャンプとは、9年生(日本の中学3年生)の基本的には全員が行うものですが、その名の通り、テントに寝泊まりし山や海、川で様々な体験や経験をしながら3週間過ごすというものです。
1泊や2泊程度であれば日本でも昔からよく行われていますが、3週間となるとレベルが違います。これを実施する学校側の大変さもいかばかりかと思うのです。

学年によってその内容や期間が変わるようですが、幼稚園から受入れるこの学校の場合、小学2年生から何かしらのこうしたアクティブキャンプを毎年実施して、人としての成長を養ってゆくのだそうです。
3週間のキャンプも、子どもたちは最初は気の乗らないイヤイヤ参加している状況だそうですが、それが終了する頃には、それを楽しみ、チームワークが生まれ、自立心が際立って身につくのだそうです。
国が違うとはいえ、冷暖房に慣れ、車での送り迎えが当たり前、食事に困る事はない、スマホで情報交換は多様になり、ゲームが日々の生活の一部になっている今の子供たち。
テントを張って、火をおこし、自炊をして、野山を歩く。ゲームも無く語らいが生活の基本となる3週間が、彼らの生活にどんな変化を起こすのか。 苦痛や苦労の連続の中に、それを乗り越えていく過程や結果で、様々な知恵や力を彼らに授けるに違いありません。

私は過去に、海外の200校前後の学校を見てきていると思いますが、同じような学校が過去に3校ありました。いずれも、進学実績も素晴らしい学校ですが、それらの学校を巣立った学生達が世界で輝かしい活躍をしているとも聞いています。学業だけではない、“生きる力・生き抜くチカラ”を養う事がいかに大切かという事を、これらの学校に触れるたびに感じます。

今回の学校も厳しい環境に立たされているとはいえ、こうした事を地道に続けている以上、他の学校が少しくらい進学実績で成果を挙げたとしても、そう簡単に全てがとってかわられることはないのだろうと感じました。

この“生きる力・生き抜くチカラ”を子供たちが身につけるのに、必ずしもこうしたお金のかかる学校に通う事だけが唯一の方法ではありません。お金をかけずとも、家庭教育という方法やその中で、これらの事を身に着けさせることは可能だと思います。
そこに想いを置いた家庭教育がいかに大切かという事も、今回の学校視察で気持ちを新たにしたことです。

2016.6.10
大場規之