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大場代表
ISC留学net代表兼LHE取締役会長
大場 規之OBA, Noriyuki
毎月10日更新

子供たちの舞台を考える

来春(2011年4月)の企業採用予定者数は、調査会社ディスコの2月末の調べでは「依然減少傾向。減少幅は縮小」だそうです。高卒も大卒も、今春の就職の厳しさが更に継続する事が想定されています。

大きく捉えるとこうした状況であり、今更申し上げるまでも無く、100年に一度と言われる経済危機に伴う就職環境の悪化である事は間違いありません。こうした事態にどのように社会として取り組むか、個人として取り組むかという事が直面する課題です。

一方で、この来春の就職環境を少し細かく見てみると、厳しいという事だけではないいくつかの「変化」が挙げられるようです。その一つについて触れてみます。

その一つとは、来春の採用を「増やす」と答えた企業の多くが、外国人採用枠を増やした結果の採用総数増加になっているという傾向です。「採用は増やすけれども外国人が欲しい。」
私は正直「え?」と思いながらも、その次の瞬間「とうとう心配していた事が起こり始めた」と、恐怖にも似た感覚を覚えました。日本の企業なのに日本人ではなく外国人を必要とする。ショッキングな事です。

その背景とは。
事業や企業の国際化が進み、「経営の国際化」が真に必要となってきている。そして、そうした経営の国際化に対応できるのは「外国人」である。と、一昨日23日のNHKラジオの解説番組でも報じられていました。すなわち以下の様なシナリオです。

 A:迫られる経営の国際化 ⇒ B:国際化に対応できる優秀な人材確保 ⇒ C:人材採用の国際化 

これまでの日本の一般企業の採用活動の図式でいけば、Cの部分は「C:優秀な人材の採用と育成」でしょうし、その代表選手は一流大学卒業者で、これまでの日本企業は数年前まではそれで勝ち残ってこられました。しかし、「それではだめだ」という答えに似た結果を目の当たりにしているのでしょう。言い換えれば、一部とはいえ、国際競争の第一線で日本人は役に立たない。という評価が出始めたという事です。

私は日本の一流企業の国際化が進んでいるか否かを論ずるほどの知識はありませんが、少なくとも「日本人の国際競争力」は残念ながら年々下がっていると思わざるを得ません。これまでのブログでも触れたとおりです。このままでは、アメリカはもちろん発展途上などと言っている国々からも簡単に置き去りにされるかもしれません。

世界の携帯電話を変えたdocomoのi-modeに始まった携帯通信も、いつの間にかソフトはアメリカに、ハードは韓国・台湾・欧州に完全に主役を奪われました。日本の携帯各社は、日本という限られたマーケットの中で熾烈な生き残り合戦をしています。世界ではi-modeだのEZ-webだのというのは完全に無視されて、もっともっと大きな戦いが繰り広げられているというのに。

「日本人の国際競争力の低下」は正にこの携帯通信で世界に取り残されようとしている“日本のケータイ”と同じようにイメージしてしまいます。素晴らしく良いものを持っているのに、過去の栄華を引きずって殻に閉じこもりながら内輪ゲンカしている。その殻はもうすぐ潮が満ちてきて波にのまれてしまう・・・という。

殻に閉じこもっていないで、世界で何が起こっているのかをしっかりと見て聞く事。世界の人たちと情報交換をして、自分の力をどこで発揮できるのかを考える事。そして、それを積極的に行動して実現する。
そんな子供達が育つ環境を提供するのが私達大人の使命です。子供達が将来仕事に就くその舞台は、たとえそれが浜松などの一地方都市であっても世界につながっているのですから。

2010.3.25
大場規之