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大場代表
ISC留学net代表兼LHE取締役会長
大場 規之OBA, Noriyuki
毎月10日更新

“修学旅行”を考える

先日、留学のカウンセリングでこんな話がありました。

「シンガポールへの3泊5日の高校の修学旅行の代わりに海外の語学研修に行きたいのだけれども・・・」
というものでした。

話しの内容は、次の様なものです。

修学旅行には30万円ほどがかかる。
学校の仲間との修学旅行と言う大変貴重な機会ではあるものの、同様にその金額もたいそうなものである。また、これまで毎月積み立てられた金額だとはいえ、簡単に親に出してもらえる様な金額ではない。
・・・であれば、その貴重な30万円を、もっと価値のある事に使いたい。修学旅行といえども単なる旅行であり、自分が特に行きたい所でもないのだから。
もっと価値のある事・・・そうだ、同じ海外ならば、そのお金を使って英語を勉強しにアメリカなどに行ってみたい。
学校には申し訳ないけれども、友達との思い出は学校で作ればよい。

私は、このご相談を頂くまで、正直なところ、修学旅行について深く考えたことはありませんでした。
30年前の私達が高校生の頃、修学旅行と言えば京都、奈良などと言った国内旅行でした。
それが、バブルの頃からか今ではかなり多くの学校でアジアを中心とした海外に行くようになりました。贅沢になったなあ・・・その程度の感覚しかもっていなかったのです。

しかし、今回のご相談で、修学旅行のあり方について、改めて考えてみるきっかけを頂いたのです。
皆さんはこの話、どのようにお感じになるでしょうか?

私はまず、修学旅行は何を目的にするのか、そして、あり方を学校や親が再確認するべきだと思いました。

高校にもなれば海外旅行の経験くらい必要だ。程度の解釈なのか?
学生同士の交流を深める中で高校時代の強い絆を確認し一生の思い出をつくる為にどうしても海外旅行が必要なのか?

さまざまな検討を加えて、それでもやはり海外だ。となれば海外も良いでしょう。

しかし、この生徒さんの切実な思いを聞けば聞くほど、
なるほど、30万もかけて行きたくもない場所への海外観光旅行に行くのはもったいない。
もっと有効なお金の使い方があるはずだ。
と思えてくるのです。

身近な所で、私の子供達の修学旅行はどうかというと、
娘の中高一貫校の場合、中学3年でオーストラリアへの2週間の語学研修。卒業旅行で高2の時に九州へ。
息子の中高一貫校の場合、中学3年でニュージーランドへの10日間の語学研修。高校2年で、北海道、九州、シンガポール、台湾の中から希望の行き先を選んでの修学旅行。

息子の場合の4か所の行き先の内、人気の無いのは九州、台湾。いずれも中止になるとの事です。
人気は“楽しめる観光地”で北海道。海外はシンガポール。
鹿児島の第2次世界大戦の特攻基地のあった知覧を含む歴史を学ぶなどの“学ぶ系”は不人気なのだそうです。

修学旅行の目的も多様化し、学校の考え、親の想い、本人の想い、様々でしょう。
そうした中で修学旅行の内容を決めてゆくのは大変なこととは思います。
しかし、大した目的も無く、横並び式の集団海外旅行としての修学旅行のあり方は見直されるべき時に来ているかもしれません。
多くの子どもは楽しければ良い。のでしょうが、大金を使ってゆく修学旅行ですから、その価値やあり方を、親、学校が今一度考えてみてはいかがでしょうか。

いずれにしても、先の生徒さんの悩みではありませんが、せっかく海外へのお金に使うのであれば、もう少し価値ある使い方があるのかもしれません。
海外への観光修学旅行では、私達が常に言っている”グローバルに活躍できる子供を育てる”という事には殆ど繋がらないでしょうから。

大場規之
2011.11.25