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大場代表
ISC留学net代表兼LHE取締役会長
大場 規之OBA, Noriyuki
毎月10日更新

新卒採用

 

昨夜から今朝にかけての各メディアのトップニュースの多くは“経団連の新卒採用に関するルール廃止”に関するものでした。これまでも中西会長がその方向性について口にしてはいたものの経団連として正式に決定したという事です。

各メディアの見出しを見てみると以下の様になっています。

日本経済新聞
新卒一括採用、転機に 経団連が就活ルール廃止発表。
日本型雇用見直し迫る

朝日新聞
就活ルール、政府主導へ 経団連、指針を廃止 21年入社から

毎日新聞
経団連、採用指針廃止決定 21年入社まで実質継続

中日新聞
経団連が就活指針廃止決定 2021年卒から

静岡新聞
経団連、就活指針廃止を正式決定 20年入社世代が最後

 
比較して見ると面白いです。
日経と朝日だけが一歩踏み込んだ表現をしていて、見出しだけで、私たちに次に考えるべき課題となる情報を提供しています。
一方で、毎日を含めた残り2紙の地方紙はあえて端的な事実だけを伝えるという立場でしょうか。これはこれで必要な役割なのでしょう。

 
さて、
日経は「日本型雇用の一つの大きなスタイルである新卒一括採用が転機を迎えている」
朝日は「今後の就活ルールは政府主導になるだろう」
という事ですが、いずれも、今回の経団連の発表に関係するとても重要なファクターになっていると思います。

 

昨夜からのテレビやラジオでの街頭インタビューでも、「野放しの就活となると、学生が困るし学業がおろそかになる。何らかのルールが必要ではないか」という声が多く放送されていました。

この点に関しては、朝日新聞の見出しの通り政府主導で大学や経済界とのある程度のルールが決められてゆく可能性が高いのでそんなに心配することは無いと思われます。

 

私がポイントだと思うのは、今回の経団連の発表は、日本の経済界が多様になって、経団連といえども経済界のコントロールが出来なくなっている事を如実に物語って、いうなれば経団連の“降参宣言”であるということです。
メディアも大手メディアが牛耳ってきた世界からSNSによる情報拡散が威力を発揮するという状況と同様、特定の組織や団体が社会をコントロールする時代が確実に終わろうとしている事なのでしょう。

 

それはすなわち、日本が、世界的(グローバル)で多様(ダイバーシティ)、かつ、個(インディビィディュアル)がより意識される社会へと急速に変わっている事を示していると思います。

 

今回の中西会長の記者会見での「日本の学生は勉強していない」という発言に対して、「長期間にわたる(経済界主導の)就活がある為に勉強ができない。勉強しないのではなくできないのだ。」という声が挙がるなど、賛否両論、また、様々な考えがあぶりだされています。

 

私は、この新卒一括採用の仕組みはもとより、終身雇用の考えをベースに出来上がっている大手を中心とした日本型企業の雇用スタイルそのものの制度的限界に来ていると思います。
その中には、家族の在り方を無視したかのような、単身赴任などによる転勤の異常なほどの多さも含まれると思っています。

 

先に述べたように、グローバルで、ダイバーシティな。そして個々人が尊重され評価される採用の仕組みや雇用のスタイルへと変わってゆくことを願っています。
そして、その中で、留学をしてたくましく成長した若者が力を十二分に発揮してもらいたいものです。

 

2018.10.10
大場規之