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大場代表
ISC留学net代表兼LHE取締役会長
大場 規之OBA, Noriyuki
毎月10日更新

エントロピー

皆さんはエントロピーという言葉を聞かれたことがありますか?
もともとは熱力学の用語です。
「難しいことを・・・」と敬遠しないでください(笑)。

定義はともかく、イメージをしてください。
1.水槽の真ん中に左右を区切る仕切り板を立てて、
2.片方に透明な水を入れ
3.もう一方に赤く色のついた水を入れます
4.仕切り板がある時はそれぞれが混ざることはありません
5.しかし、仕切り板を外すと、透明な水と赤い水が混ざって全体が赤っぽくなります

4の状態から、5の状態になると、エントロピーが増大した。といいます。
エントロピー的にいうならば 「乱雑さが増した」 と言います。

エントロピー増大の法則と言って、通常、自然にしておけばエントロピーは増す方向にしか進まないという法則があります。
そして元には戻りません。つまり、乱雑さは増すことはあっても収まることはないという事です。
(いろいろと細かな話は無視します)

前述の、水の話では、5の混ざった状態から、4の状態に戻すことは通常できないという事です。

これを、今のグローバル社会に当てはめてみましょう。

これまでは、日本は日本、中国は中国、モロッコはモロッコでそれぞれの国でそれぞれの社会や生活が営まれてきました。
ごく限られた一部の人たちが日本から中国、中国からモロッコ、などとの交流や情報交換で往来はあったものの。。。

今の社会は、急速な情報網や交通網の発達で、一気にそれらの国の垣根が低くなりました。
国境はありますし、言葉の壁、地理的な壁で、すべての垣根が取り払われたわけではありませんが、前述の、水の話を当てはめれば、仕切り板の一部が取り払われた。といっても良いかもしれません。仕切り板が取り払われることで、一気にそれらの混ざり合いが始まった状態が今の世界情勢だと思うのです。いずれ透明な水は赤っぽく、赤い水は薄い赤に変化してゆくのです。
これまでも、壁に小さな穴があって(一部の国際的交流などがあって)行き来がありましたが、今回のグローバル化の波は、比較にならないくらい大きいものです。

エントロピー増大の法則ではありませんが、これらが混ざりあう方向に一度進むと、それを元に戻すことは不可能といっても良いでしょう。

つまり、今始まっているグローバル化といわれる経済を筆頭にした流れは、元に戻ることはないでしょう。
先ほどの例では、透明な水と赤い水の2種類の水の話でしたが、実社会は、透明・赤・青・茶・薄緑・・・・などなど様々な色が、これまではそれぞれ別の色で存在していたものが、仕切りを取り払われることによって一気に混ざり合いを始めたのです。どんな色になろうかとしているのかは誰にもわかりませんが。。。

言えることは、これまで透明な水で暮らしていた魚も、赤い水で暮らしていた魚も、びっくりしている間もなく、いろいろな色の水で生きていけるだけの順応力をつけなければいけないという事です。
「透明な水でなければ生きていけない」などともはや言っている場合ではなくなっています。

私たちはやはりグローバル化の波に逆らうことはできないでしょう。グローバル化の中で如何に力強く生きてゆくかを考えなければなりません。

先日、夏休みを利用して昔の本を整理していたら、大学で学んだ「エントロピー」というタイトルの本を見つけたのでこんな話になりました。 学生時代の私は、熱力学のエントロピーは何が何だかさっぱりわかりませんでしたが(笑)、今やっとわかったような気がします(笑)。

大場規之
2012.8.25