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大場代表
ISC留学net代表兼LHE取締役会長
大場 規之OBA, Noriyuki
毎月10日更新

巣立ち

 

新型コロナウィルスの深刻な影響は言うまでもなく、私が関係する集会や催しも多くを中止や延期にし、参加予定だった集まりも、3月中のものは殆どがキャンセルとなりました。
今朝のニュースでは、ヨーロッパへの拡大にパンデミックという言葉も再び使われ始め、2月中旬からの一連の動きは、さながらパニック映画のストーリーのようになってしまいました。

暮らしや世界の経済をも揺るがす、予想がつきにくい今後の行方がとても心配ですが、教育に関わる私たちには、この時期は受験シーズンであり、卒業シーズンとなります。
小中高生の多くの場合、受験生イコール卒業生で、今年の卒業生には本当に大変な、多難なシーズンとなってしまいましたが、生徒達には、これをも糧にして力強く巣立ってほしいものだと思います。

巣立ちといえば、この季節にいつも思い出すことがあります。
もう10年近く前のこの時期に、3年間の高校留学の為にお嬢様を、ニュージーランドに送り出した直後の、お父様からのメールです。(名前は仮名です)

「昨夜関西空港まで絵里を送っていき、無事出発しました。今朝現地スタッフの中村さんから、ホストファミリー宅に到着したとの連絡をいただきました。
いつもの通り、一度も振り返ることなく出国検査場に消えて行きましたが、とりあえずはひと安心です。」

私は、この文章の中でも、特に、
「いつもの通り、一度も振り返ることの無く・・・」
の表現が、
“親の子に対する片思い感” とでも表現したらよいでしょうか、
ちょっと寂しい、親としての気持ちが本当にうまく表現されていると思うのです。

そして、子どもは親の愛や想いをしっかりと感じつつも、それを素直にあらわさない。
普段はそれでいいんだと、親子の関係性を考えるときにいつもこの文章に励まされます。

さらに、この文章は、
15歳の娘が恐れも知らずに留学に挑戦したいと言う。
これまでいつも傍にいた娘が、
自分も見たことも無い、遠く離れた異国、手の届かないところに行ってしまう。
空港で見送る親の、寂しさと、心配と、期待と。。。。。
親が子供の自立のために、自分に鞭打って巣立ちを応援する。
子供と親の距離感と信頼感が見事に表現されているように思います。

このお父様からは、ご留学を決めてから10年近くもたった現在に至るまで、何かあるごとにメールを頂き、その文面から、お父様のお嬢様への愛情の深さと親子の絆を感じ、いつも多くを学ばせていただいています。

この親子の信頼関係があってこそと思うのですが、お嬢様は留学中の多くのハードルを見事に超え、大変優秀な成果と共に日本にご帰国。 そして社会人となった今、この夏に新たに海外、いや世界を相手に更なる挑戦をされようとしています。

新型コロナで、グローバル化の負の面を目の当たりにしてはいますが、好むと好まざるにかかわらず、グローバル化が進み、世界が国境を越えて繋がって、影響しあっていることを、再認識する事にもなりました。

私たちは、子供たちの世界に向けての巣立ちを、どのように見て、どのように応援してゆくのか。
新型コロナに注視しながらも、この巣立ちの季節、この事を皆で前向きに考えらたら素晴らしいと思います。

2020年3月10日
大場規之