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大場代表
ISC留学net代表兼LHE取締役会長
大場 規之OBA, Noriyuki
毎月10日更新

教育は誰のものか?

 

今年初め、浜松アーツ&クリエイションという組織のNews Letter の中で 「教育は誰のものか?」というタイトルが目に入り、興味を持って読みました。
その内容は、浜松の様々な課題についての解決策を、子供達への教育を通して探る取組により、“子供達への教育のありかたが地域を変えてゆく” というメッセージを伝えるものでした。

それ以降何度か、このセンテンスを思い起こします。
同誌が伝えようとしたメッセージにも繋がるところはあるものの、私はこの言葉に出会ってから、もう少しダイレクトに、直訳的な解釈で、“教育は受ける子供本人の為のものなのか、それとも他の誰かの為のものなのか?” という、教育の価値や意味を考える様になりました。

しかし、この事を考え出すと、とてつもなく幅広で奥の深い話になってしまいます。
例えば、“教育”について考えてみると、学校の中だけでも、5教科・9教科といった昔ながらの学問的な教育から、道徳、最近導入されたプログラミング教育や課外活動など様々な教育があります。
それに、家庭でのしつけ的な教育、社会での危機管理教育や協働の為の教育、平和教育もそうです。 逆のアプローチで考えると、軍国主義や独裁政治を成り立たせる思想教育も教育ですし、中には、親のプライドを維持するために親の希望する進路に誘導するような教育方針にも出会う事があります。
これらを定義し、その意味や価値に触れてゆけば一冊の本にもなるでしょう。
そしてさらに、それらについて誰の為なのか、誰のものかと考えると、とてもこのブログで語れるようなものではありません。

これらを意識して、「教育は誰のものか?」 と問われたときの答えを用意するのは、とても難しいことに改めて気づかされます。
ただ、教育を受ける対象となる一人の子供の為だけではなく、その子供が一人の構成員となる社会を維持するうえで、とても大切な公(パブリック)なものなのだろうと思えてきます。 そして、教育の一つひとつの集合体が、国や世界の在り方にも影響するものであることもわかります。

今、新型コロナの影響で、大学生の2割が学生生活の維持ができないという理由で中退を考えているという調査結果もあるとか。 もちろん、大学に残ることがすべてではありませんが、希望する学びを断念しなければならない学生がいることはとても残念です。 あしなが育英会など、長年子供たちの学びを支援してきた組織の存在を、今更ながらその尊さを感じています。

教育は社会を構成する公の大切な要素であることを考えると、資金的に苦境に立たされている学生たちが、コロナに翻弄されることなく学びが継続される事。そして、世界の中の大切な一人として見守られ、社会全体が支えてゆかなければならない事だともいえると思います。
私も支える一人として微力ながらその方法を模索しながら、“教育は誰のものか” を考えてゆきたいと思います。

2020年5月10日
大場規之